営業代行 vs インハウス 費用比較を基礎から解説|導入前に知るべき判断基準

「営業担当を新しく採用すべきか、それとも営業代行に任せるべきか」——この判断を迫られる経営者・営業責任者は少なくありません。ところが、営業代行とインハウス営業の費用比較を正確に行わないまま意思決定をすると、気づかないうちに数百万円規模のコスト差が生まれてしまうことがあります。表面に見えている月額費用や給与だけを並べても、正しい答えにはたどり着けないからです。

本記事では、営業代行とインハウス営業それぞれにかかる人件費・採用コスト・教育コストを具体的な数値でシミュレーションし、企業規模やフェーズごとに「どちらが本当に安いのか」を検証します。人件費の正しい計算方法から費用相場、ROIとペイバック期間の算出方法まで網羅していますので、導入前の検討資料としてお役立てください。

この記事で分かること

インハウス営業1名の「本当の月額コスト」、営業代行の料金体系と相場、企業規模別の総費用シミュレーション、ROI・ペイバック期間の求め方、失敗しない代行会社の選び方を数値ベースで解説します。

目次

営業代行とインハウス営業、それぞれが意味するもの

二つの選択肢の基本構造

インハウス営業(自社雇用)とは、自社で営業担当者を採用・育成し、社内リソースとして営業活動を行う体制です。採用基準の設定から教育、評価制度の整備までを自社の裁量でコントロールでき、営業活動で得られた知見もそのまま社内に残ります。

一方の営業代行は、外部の専門会社に営業活動の一部または全部をアウトソーシングするサービスです。テレアポやアポイント獲得だけを切り出す形もあれば、商談代行やクロージングまで含む形もあり、業務範囲はサービスによって大きく異なります。

この二択の比較が注目される理由は明確です。月額費用や給与額といった表面上のコストだけで判断すると、ほぼ確実に誤った意思決定につながるからです。インハウスには給与のほかに社会保険料・福利厚生費・採用費・研修費・離職に伴う再採用コストが積み上がり、代行にはサービス利用料のほかに初期費用や成功報酬が乗ります。比較すべきは「総額」なのです。

なぜ今、この比較が重要になっているのか

近年、営業代行市場は急速に拡大しています。営業人材の不足、働き方改革を背景とした人件費の上昇、SaaS型営業ツールの普及といった要因が重なり、「外部リソースを活用した柔軟な営業体制」へのニーズが高まっているためです。

とりわけ従業員50名以下の中小企業では、フルタイムの営業担当を1名採用するだけで、給与に社会保険料や各種手当を加えて月額60〜80万円以上のコストが発生します。この固定費が経営を圧迫するケースは珍しくなく、だからこそ「代行の費用相場と比べてどちらが費用対効果が高いのか」という実務的な問いへの関心が高まっています。

費用比較で解決できる、営業体制の四つの悩み

費用比較を検討する企業には、驚くほど共通した課題のパターンがあります。順に見ていきましょう。

課題① 採用コストと時間が想像以上にかかる

営業担当者を中途採用しようとすると、大手求人媒体への掲載だけで1回あたり20〜50万円。書類選考と面接に費やす採用担当者の工数は合計30〜50時間、内定から入社までのリードタイムは平均2〜3ヶ月かかります。急いで体制を強化したい場面では、この採用リードタイムそのものが致命的なボトルネックになります。

課題② 即戦力化までに数ヶ月の育成期間が必要

新卒か中途かを問わず、自社の商材・営業プロセス・トークスクリプトを習得して独力で成果を出せるまでには平均3〜6ヶ月かかり、その間も給与と社会保険料は発生し続けます。教育に時間を割くマネージャーの工数も、本来は「機会損失」として費用に換算すべきものです。

課題③ 離職によってコストが再発する

営業職の平均在籍期間は他職種より短い傾向にあり、1〜2年での離職も珍しくありません。採用と育成にかけたコストを回収しきれないまま再び採用フローの最初に戻るサイクルは、とりわけ中小企業の営業部門に重い負担をかけます。

課題④ 人件費が固定費として経営を縛る

売上が伸び悩む時期でも、インハウス営業の人件費は固定費として発生し続けます。景気変動や市場環境の急変に対して固定人員は構造的に柔軟性を欠き、この点をどう評価するかが判断の分かれ目になります。

状況別に見た「向いている選択肢」

状況 向いている選択肢 理由
創業期・営業体制をゼロから立ち上げる 営業代行 採用・育成コストが不要で、即日に近い形で稼働できる
新規エリア・新商材のテストマーケティング 営業代行 失敗リスクを限定的なコストの範囲で検証できる
安定した商材で中長期の体制を構築する インハウス 社内ノウハウの蓄積と顧客関係の継続管理が強みになる
繁忙期の一時的な営業量増加への対応 営業代行 必要な期間と量に応じてスケールを調整できる
語学や業界知識など専門スキルが必須 ケースバイケース 代行会社の専門性と自社要件のマッチ度が判断軸になる

インハウス営業の人件費計算:隠れコストまで含めた総額

総人件費を正しく算出する計算式

インハウス営業の人件費を計算しようとする担当者の多くが見落とすのが、給与以外に発生するコストです。正確な比較を行うには、次の要素をすべて積み上げる必要があります。

営業担当1名の年間総コスト
= 基本給(月額)× 12
+ 賞与(月額給与の2〜4ヶ月分)
+ 社会保険料(給与総額の約15%/会社負担分)
+ 労働保険料(給与総額の約1.2%)
+ 通勤手当・各種手当(年間)
+ 福利厚生費(1人あたり年間10〜20万円)
+ 採用コスト(在籍年数で按分)
+ 教育・研修費(年間)
+ 営業ツール・PC・スマートフォン費用

この計算式に、月給35万円の営業担当者を1名採用したケースを当てはめてみましょう。

コスト項目 月額換算 年間
基本給 350,000円 4,200,000円
賞与(3ヶ月分) 87,500円 1,050,000円
社会保険料(会社負担15%) 65,625円 787,500円
労働保険料(1.2%) 5,250円 63,000円
通勤手当・各種手当 20,000円 240,000円
福利厚生費 12,500円 150,000円
採用コスト按分(3年在籍想定) 13,000円 156,000円
教育・研修費 15,000円 180,000円
営業ツール・PC費用 8,000円 96,000円
合計 約577,000円 約6,922,500円

月給35万円の営業担当者であっても、企業が実際に負担する月額コストは約57〜58万円。年間ではおよそ693万円にのぼります。これがインハウス営業の「本当のコスト」です。

見落とされがちな教育コストの内訳

インハウス採用と営業代行の差が最も大きく開くのは、実は教育コストの部分です。入社直後の1〜3ヶ月には、外部研修費用として5〜20万円、OJT担当マネージャーの時間コストが週10〜15時間分(月換算で約2〜3万円相当)、教材やマニュアルの作成費として初回のみ3〜10万円が発生します。

そして本当に重いのが、一人前になるまでの3〜6ヶ月に生じる機会損失です。この期間の給与・社会保険料はいわば「投資回収前のコスト」で、月額57万円を6ヶ月分積み上げれば約342万円が成果の出ない期間に費やされる計算です。2年目以降も継続的な研修投資として年間5〜15万円程度が必要になります。

営業代行を利用する場合、これらの教育コストは原則ゼロです。代行会社が育成した営業プロフェッショナルが稼働するため、クライアント企業が研修コストを負担する必要がありません。人件費削減の観点では、この差こそが最大のポイントです。

営業代行の費用相場と三つの料金体系

営業代行の費用相場と料金体系を詳しく比較した記事でも解説していますが、営業代行の料金体系は大きく三つに分かれます。それぞれ向いている企業像が明確に異なるため、自社のフェーズに照らして選ぶことが重要です。

固定報酬型(月額制)

費用相場は月額20万〜100万円。稼働人数や活動量に応じて費用が決まり、成果に関わらずコストが確定するため予算管理がしやすい形態です。継続的な営業活動が必要な企業や、中長期での体制構築を目指す企業に向いています。

成功報酬型

相場は成約1件あたり3,000〜3万円、あるいは成約金額の5〜30%。成果がゼロなら費用もゼロのため初期リスクは低い一方、成果が出たときの単価は高くなりやすい傾向があります。新規開拓の初期テストや、予算が限られるスタートアップ向きです。

混合型(固定+成功報酬)

月額10〜50万円の固定費に成功報酬を組み合わせるモデルで、基本の稼働量を確保しながら成果に応じたインセンティブを設定できます。活動量も成果も同時に求めたい企業に選ばれています。

業務範囲別の費用目安

業務範囲 月額費用の目安 備考
テレアポのみ 20〜50万円 コール数・件数によって変動
アポイント獲得+商談同行 40〜80万円 対象エリア・業種で変動
新規開拓営業のフル代行 60〜120万円 担当者のスペックで大きく変動
インサイドセールス代行 30〜80万円 リモート中心の場合

なお、営業代行は法人とフリーランスのどちらに依頼すべきかという記事でも触れているとおり、フリーランス型の営業代行は月額10〜30万円と安価な一方で、品質管理や継続性の面でリスクを抱えます。価格だけで判断しないことが肝心です。

総費用シミュレーション:三つのケースで検証する

シナリオA|従業員30名のBtoB SaaS企業

新規開拓1名分の工数を確保し、月10件の新規アポイント獲得を目指すケースです。インハウスで1名採用すると、採用フェーズの2〜3ヶ月で採用費40万円と採用担当工数10万円の計50万円が先行発生。その後は月額57万円が積み上がり、研修・育成の最初の6ヶ月で342万円、独立稼働後の6ヶ月でさらに342万円が加わって初年度合計は約734万円となります。

対して営業代行(月額50万円の固定型)を使う場合は、初期設定・ヒアリングに初期費用10万円、その後は月額50万円×12ヶ月で600万円。初年度合計は約610万円です。

結果:初年度は営業代行のほうが約124万円安い

ただし2年目以降はインハウスの採用・育成コストが落ちるため、長期視点では逆転する可能性があります。従業員50名以下の企業では、まず1〜2年の短期コスト比較から始め、そのうえで3年目以降の体制像を描くのが現実的です。

シナリオB|従業員100名のBtoB製造業

既存3名の営業チームを補完し、新規開拓力を強化したいケースです。目標は月20件の新規アポイントと月5件の商談設定としました。

インハウスで2名を新規採用すると、基本コストが2名分で月114万円、採用コストの按分が月6万円、育成期間を含む研修費が月5万円で、合計月額125万円・年間1,500万円。一方、アポイント獲得と商談代行を含む月額80万円の代行なら、初期費用の按分1.5万円を加えて月額81.5万円・年間978万円です。

結果:営業代行のほうが年間約522万円安い

このシナリオでは代行の費用対効果が非常に高くなります。中堅企業が営業人員の最適化を検討する場合、既存チームには顧客フォローやクロージングといったコア業務に集中してもらい、新規開拓を代行に委ねる「ハイブリッド体制」が最も合理的です。

シナリオC|営業人員の再配置で削減した実例

従業員80名のIT系BtoB企業では、月給各35万円の営業担当3名のうち、新規開拓専任だった2名分の機能を営業代行へ移行しました。移行前は月額57万円×3名で月171万円、年間2,052万円です。

移行後は、既存顧客フォロー専任のインハウス1名(57万円)と、新規開拓を担う営業代行(月額80万円)の組み合わせで月137万円、年間1,644万円。月額34万円、年間で408万円のコスト削減を実現しています。

さらに注目すべきは、切り替え後に新規アポイント獲得数が月平均8件から15件へ増加した点です。専門会社が蓄積したノウハウ・リスト・スクリプトが活用されたことで、単なるコスト削減にとどまらず、営業効率そのものが大きく向上しました。

費用対効果の測り方:ROIとペイバック期間

基本となる二つの計算式

ROI(%)=(導入後の売上増加額 − 営業代行費用)÷ 営業代行費用 × 100
ペイバック期間(ヶ月)= 初期投資額 ÷ 月次利益向上額

具体的な数値で確認しましょう。代行費用が月額60万円(初期費用10万円を含む)、月間の新規アポイント12件、成約率20%で月2.4件が成約、平均契約単価50万円というケースを想定します。月間の新規売上は120万円です。

ROI =(120万円 − 60万円)÷ 60万円 × 100 = 100%
ペイバック期間 = 10万円 ÷(120万円 − 60万円)= 約0.17ヶ月(約5日)

月次ROIは100%、ペイバック期間は実質初月という結果です。ただしこれは成約率と単価が安定した場合の試算であり、導入初期の3ヶ月は立ち上がり期間として成果が安定しないケースも想定しておく必要があります。

業種別の平均ROI参考値

業種 平均ROI(導入6ヶ月時点) ペイバック期間の目安
BtoB SaaS 150〜200% 2〜4ヶ月
製造業(法人向け) 80〜130% 4〜7ヶ月
人材・採用業界 120〜180% 2〜5ヶ月
不動産(法人向け) 90〜140% 3〜6ヶ月
IT・システム導入 100〜160% 3〜5ヶ月

より詳細な計算を行いたい場合は、テレアポ・営業代行のROI計算シートをご活用ください。自社の数値を入力するだけで、ペイバック期間と年間ROIを自動で算出できます。

費用対効果が出ないときに起きていること

営業代行でよくある失敗事例とトラブル対策でも詳しく述べていますが、費用対効果が上がらないケースには共通したパターンがあります。

最も多いのがターゲットリストの精度不足です。代行会社が保有するリストと自社の理想顧客像(ICP)がずれていれば、いくらコールしてもアポイント数は伸びません。導入前に「どのリストを使うのか」を握っておくことが不可欠です。次に多いのがKPI設定の誤りで、アポイント数だけをKPIに置くと質の低いアポが量産され成約につながりません。商談数・成約数・売上貢献額まで連動したKPI設計が必要です。

社内連携の不足も見過ごせません。獲得したアポに対して社内のクロージング担当の準備が整っていなければ、せっかくの商談機会が無駄になります。そして最後が契約期間の短さ。営業代行は立ち上がりに2〜3ヶ月を要するため、「1ヶ月試して効果がなかった」という判断は早計です。最低3ヶ月、できれば6ヶ月の検証期間を設けてください。

メリット・デメリットから見る判断基準

営業代行のメリット

最大の利点は即戦力をすぐ確保できることです。採用・育成の期間がゼロで、サービス開始から2〜4週間でアポイント獲得活動が始まります。同時に固定費を変動費化できる点も見逃せません。業績やフェーズに応じて契約内容を見直せるため、営業コストを柔軟にコントロールできます。インハウスでは一度採用すると、業績が振るわない局面でも簡単にリソースを減らせません。

さらに、代行会社が業種別・規模別に蓄積してきた営業ノウハウ・トークスクリプト・ターゲットリストを利用できるため、ゼロから構築するより成果が早く立ち上がります。採用難が続く現在の人材市場では、採用コストと教育コストがまるごと不要になる点も大きな価値を持ちます。

営業代行のデメリット

一方で、社内にノウハウが蓄積されにくいという構造的な弱点があります。営業活動の知見が代行会社側に溜まるため、契約終了後に自社へ引き継げないリスクを織り込む必要があり、長期的にはインハウス化の計画を並行して検討すべきです。また、代行会社の担当者が交代した場合に顧客との関係性が引き継がれないケースもあり、長期の信頼構築が重要なBtoB大企業向け営業では注意が要ります。

情報管理の面でも配慮が必要です。顧客リスト・商品情報・営業戦略を外部と共有することになるため、NDA(機密保持契約)の内容は必ず確認してください。加えて、代行会社の営業スタイルが自社のブランドイメージに合わない場合は修正に時間がかかります。事前のオリエンテーションとデモコールでの確認が、この摩擦を防ぐ最も有効な手段です。

インハウス営業のメリットとデメリット

インハウス営業の強みは商品理解と企業文化の深さです。自社社員であれば、商品の細部から企業理念、顧客への姿勢までを理解したうえで営業ができ、長期的な顧客関係の構築に力を発揮します。営業プロセス・成功事例・顧客データが社内に蓄積されて組織の資産になる点、改善サイクルを素早く回せる点も外部委託にはない価値です。

反面、弱点も明確です。月給35万円でも実質コストは月57万円以上に達し、採用失敗のリスクまで含めれば総コストはさらに膨らみます。「今月から5名増やしたい」という急拡大には構造的に対応できず、優秀な担当者が離職すれば顧客関係とノウハウを同時に失います。

判断から実行までの進め方

準備フェーズ:現状と要件を数値で定義する

最初に行うべきは営業課題の明文化です。月間の新規アポイント目標数、現在の成約率と平均単価、必要な営業リソースの人月換算、現体制のボトルネックを、感覚ではなく数字で言語化します。

次に、コストの許容範囲を定めます。営業関連の月額予算上限、許容できるペイバック期間(たとえば6ヶ月以内)、初期投資として投下できる金額の三点を先に決めておくと、比較検討の軸がぶれません。そのうえで、インハウスは本記事の総人件費計算式で1年・3年の総コストを算出し、代行は複数社から見積もりを取って固定費・成功報酬・初期費用を合算した年間コストで比較します。

実行フェーズ:立ち上げまでのステップ

営業代行を選択した場合は、まず1〜2週間で業種・費用・評判をもとに代行会社を3〜5社に絞り込みます。続く2〜3週間で自社の要件・ターゲット・KPIを共有して提案を受け、1〜2週間かけてデモコールや試験稼働で実際のトークとアプローチを確認。契約と並行して社内の受け手プロセスと情報共有フローを整え、本格稼働に入ります。稼働後は週次で進捗共有、月次でKPIレビューという運用が基本形です。

インハウス採用の場合は、1週間で採用要件を定義したうえで4〜8週間の求人掲載・スカウトを実施し、選考プロセスに2〜4週間、内定から入社までは前職の退職期間を考慮して4〜8週間。入社後は2〜3ヶ月のOJT・商品研修を経て、4ヶ月目以降にようやく独立稼働が始まります。この所要時間の差が、そのまま機会損失の差になります。

運用改善フェーズ:3ヶ月時点の評価

導入後は3ヶ月時点で必ず評価の機会を設けてください。確認すべきは次の5点です。

3ヶ月評価チェックリスト

☐ 月間アポイント数がKPI目標の80%以上を達成しているか

☐ アポイントの質(成約率)が導入前の自社水準と同等以上か

☐ 代行会社との情報共有・フィードバックのサイクルが機能しているか

☐ 月額費用に対する売上貢献(ROI)がプラスに転じているか

☐ 社内の受け手プロセスとの連携に摩擦が生じていないか

ROIがマイナスであれば、ターゲットリスト・トークスクリプト・アプローチの見直しを代行会社に要求し、それでも改善しなければ契約内容の変更や終了を検討します。

失敗しない営業代行会社の選び方

代行会社を比較するとき、見るべき軸は七つあります。

一つめは業種・ターゲット規模の専門性。自社のターゲット(たとえば製造業の中小企業)に対する代行実績があるかを確認し、業種専門チームを持つ会社を優先します。二つめは料金体系の透明性で、月額費用・成功報酬・初期費用・追加オプションの内訳が開示されているかを見ます。総額は必ず書面で確認してください。三つめは担当者のスキルと経験。チームの平均営業経験年数に加え、実際に担当するメンバーへヒアリングできるかも重要な判断材料です。

四つめはKPI設定と報告の仕組み。アポイント数だけでなく、コール数・接触率・アポ率といった詳細データまで週次で共有されるかが分かれ目になります。五つめは契約の柔軟性で、最低契約期間・解約条件・スケール調整の条件を確認します。長期契約を強く迫る会社には注意が必要です。六つめは情報セキュリティ体制。顧客リストを共有する以上、NDAや個人情報保護方針、ISO認証の有無は最重要の確認項目です。七つめは実績の具体性で、「成果が出た」という説明ではなく「A社で月N件のアポ獲得、成約率をY%改善」といった定量的な実績が示されるかを見極めてください。

依頼前に社内で確認しておきたいこと

☐ 依頼する業務範囲は明確か(テレアポのみか、商談までか)

☐ ターゲット顧客リスト(業種・規模・エリア)が定義できているか

☐ 商品・サービスの説明資料や提案書は整備されているか

☐ 獲得したアポの受け手(クロージング担当)は確保できているか

☐ 月額予算とKPI目標について社内合意が取れているか

☐ 3〜6ヶ月の試験期間として予算を確保できるか

導入による費用削減の成功事例

事例① BtoB SaaS企業(従業員25名)

創業2年目のSaaS企業。CTO・営業担当1名・マーケティング1名という体制のなか新規顧客獲得が伸び悩み、新規採用を検討したものの、採用市場の競争が激しく予算内での即戦力確保が困難でした。

そこで月額35万円の固定型でテレアポ代行とアポイント設定を委託し、従業員50〜300名のIT・製造業をターゲットに設定。6ヶ月時点で月間アポイント数は4件から14件へ3.5倍に増加し、新規成約も月1件から月3.5件、月間新規売上は50万円から175万円へ拡大。ROIは400%に達しました。インハウス採用(月額60〜70万円)と比べ月額25〜35万円のコスト削減に加え、育成期間4〜6ヶ月分の機会損失も回避できた形です。

事例② 製造業メーカー(従業員85名)

営業3名が全員既存顧客の保守対応に追われ、新規開拓にリソースを割けない状態が続き、新規売上が年々停滞していました。導入したのは月額70万円の混合型で、設計・製造部門を持つ中小企業をターゲットとした新規開拓専任の営業代行です。

12ヶ月時点で月間新規アポイントは0件から10件へ、新規成約は四半期1件から4件へ改善し、年間の新規売上は2,400万円増加。代行の年間費用840万円に対し、純増分のROIは185%です。仮に新規開拓専任の社員を採用していれば、年間人件費は1名でも約700万円、育成期間の機会損失まで含めれば実質900〜1,000万円規模。代行を選んだことで年間80〜200万円のコスト削減にもつながった計算です。

よくある質問

Q営業代行とインハウスのコスト差は実際いくらですか

企業規模によって変わりますが、従業員50名以下なら営業代行(月額30〜60万円)とインハウス1名(月額55〜65万円)の比較で、代行のほうが月額15〜30万円安くなるケースが多く見られます。50〜200名の規模では、営業2〜3名の採用(月額110〜180万円)に対し代行は月額50〜100万円で、50〜100万円の差が生まれることも珍しくありません。ただし200名以上では採用・育成の固定費が平準化され、インハウスの優位性が出やすくなります。

Qペイバックするまでにどのくらいかかりますか

商材の単価と成約率に大きく左右されます。平均単価50万円以上の高単価商材なら1〜3ヶ月、10〜50万円なら3〜6ヶ月、10万円以下の低単価商材では6〜12ヶ月が目安で、低単価の場合は代行との相性を慎重に見極める必要があります。計算式は「初期費用 ÷ 月次利益向上額」、月次利益向上額は「(新規月間売上増加額 − 原価)− 代行月額費用」です。

Q営業体制がゼロの場合、最初から代行でよいですか

スタートアップや新規事業の立ち上げであれば、最初の6〜12ヶ月は営業代行から始めることをおすすめします。市場の反応とターゲット精度を検証できること、採用リスクをゼロに抑えたまま営業力を確保できること、代行で得たデータやトークナレッジを後のインハウス体制構築に転用できることが理由です。ただし長期的には社内にノウハウを蓄積する必要があるため、並行してインハウス化の準備を進めておきましょう。

Q相場より大幅に安い格安の営業代行は信頼できますか

月額10万円以下の格安サービスは、品質管理・担当者のスキル・継続性の面でリスクが高い場合があります。安さだけで判断せず、実績・担当者のスキル・報告体制・契約条件を必ず確認してください。1ヶ月程度の試験稼働を挟んでから本契約に進むアプローチが安全です。

Q効果が出るまで何ヶ月かかりますか

1〜2ヶ月目はターゲットリストとトークスクリプトの最適化期間で、アポイント数は少なめに推移します。3〜4ヶ月目に安定稼働フェーズへ入ってKPI達成率が上昇し、5〜6ヶ月目で最適化が完了して成約率と売上貢献が安定する、というのが一般的な流れです。評価期間は最低3ヶ月、できれば6ヶ月で設定してください。

Q中小企業にはどの費用体系が向いていますか

固定費を抑えた混合型(月額10〜30万円+成功報酬)が適しているケースが多く見られます。予算リスクを最小化しつつ、成果連動で代行会社側のモチベーションも確保できるためです。ただし成功報酬の単価が高すぎると総コストが膨らむため、想定成約数を置いてシミュレーションしたうえで契約してください。

まとめ:規模とフェーズで判断軸は変わる

インハウス営業の本当のコストは、月給だけを見ていては把握できません。社会保険料・採用費・教育コスト・福利厚生費まで含めれば、月給35万円の社員でも実質月額57万円以上です。対する営業代行は月額20〜100万円と幅がありますが、採用・教育コストがゼロで即座に稼働できる利点があります。

企業規模別に整理すると、従業員50名以下では営業代行が費用対効果で優位に立つケースが多く、50〜200名の規模では既存顧客をインハウスが、新規開拓を代行が担うハイブリッド体制が最適解になりやすい。200名以上ではインハウスの固定費が平準化されるためコスト面では拮抗し、戦略的な判断が求められます。

最終的には自社のフェーズ・商材・ターゲット・予算に応じた判断が必要です。表面的なコスト比較にとどまらず、ROI・ペイバック期間・機会損失まで含めたトータルコストで評価することが、後悔のない意思決定につながります。

自社の場合を具体的に試算したい方へ

本記事のシミュレーション数値はあくまで参考値です。株式会社ネオクリエイトでは、導入を検討している企業様に向けて、自社の商材・ターゲット・営業体制に合わせた費用シミュレーションを無料で提供しています。「自社なら月額いくらかかり、どれくらいの効果が期待できるのか」を具体的に知りたい方は、お気軽にお問い合わせください。

無料シミュレーション相談はこちら

詳細な計算を自社で行いたい方は、テレアポ・営業代行のROI計算シートもあわせてご活用ください。自社の数値を入力するだけで、ペイバック期間・年間ROI・インハウスとのコスト差を自動で算出できます。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次